こちらは、「湯河原ヨガリトリートのロルフィングⓇ講座」の後半のご報告です。
前半の内容は、「湯河原ヨガリトリートのロルフィングⓇ講座」① 【見る】をご覧ください。
次に、「スパイラルライン」について。
スパイラルラインは、下記のように、身体をらせん状に走っています。
ぱっと見、わかりにくいのですが、身体の前面から見ると、首、体幹、脚の3つのユニットのそれぞれで、正中を横切って反対側へと続きます。
こう考えると、簡単です。
(背面では、下腿で正中を横切った後、ほぼまっすぐに頭まで伸びています。)
今回は、このスパイラルラインのうち、前面の部分に着目しました。
このラインを、ロルフィングの古典的なムーブメントである、エルボー・ナッジで活性化させます。
このラインが使えると、手から腹部を経由して脚につながります。
施療時の押圧で肩が力まず、安定します。
また肝心なことを言い忘れましたが…、ヨガで床に手を着いたときに、肩甲骨と体幹がビシッと安定します!
一つめのワークは、やっぱり目(笑)
目の動きが頭の動きを先導すると、後頭下筋群が活性化するので、上部・中部僧帽筋の過緊張が緩和し、一側の板状筋が働きます。
これだけで、同側の肩が下りて、腕が軽く上がります!
指標はARが見やすいです。
二つめのワークは、一つめと同側の脚。
これは、ちょっと難しかったかもしれません。
コツとして、ロルフィングを支えるコンセプトである「動きの発達(development of movement)」と「5原則(principles)」をお伝えしました。
「動きの発達」とは、人の動きは、yield(委ねる)、push(押す) 、reach(伸ばす)、grasp(つかむ)、pull(引き寄せる)の5段階で発達するという考え方です。
実際に動きとして外から見えるのは、push以降ですが、それらを支える動き、「動きの前の動き」として、yieldという段階を、ロルフィングでは大事にしています。
yieldとは、日本語で「委ねる」のほか、「明け渡す」、「降参する」などの意味があります(「生み出す」という意味で一番よく使われるようですが)。
講座では、「犬がお腹を出して寝っ転がっている」イメージでとお伝えし、膝を内側アーチにyieldするように誘導していただきました。
「5原則」とは、wholism(全体性)、support(支持)、adaptability(順応性)、palintonicity(二方向性)、closure(終結)です。
説明したのは、このうちの二方向性です。
これはお互いに逆の方向へ向かう、2つの力の間で釣り合っている状態のことです。
たとえば、上に向かうには同時に下への動きが必要ということで、より具体的には、内転筋を活性化させるために刺激するなら、大腿外側部への刺激も同時に必要になるということです。
というわけで、術者役の方には大腿内側と外側に同時に触れていただきました。
指標は、片脚立位が分かりやすいです。
足部の内在筋が働いてバランスを取っているのを感じられると思います。
そして、最後の三つ目。
エルボーナッジです。
コツは、ここでも二方向性。
一つ目の動きとの間で力が釣り合うように、同じくらいの速さで動かしますが、若干目の動きを先行させると、肘が滑らかに動きます。肩甲骨が床から浮くと、小胸筋が働いてしまうので、注意です。
そして、白浜先生におことわりしてお伝えしましたが、フェルデンクライスの「ゆっくり」「小さく」「滑らかに」動くこと。
あとはもちろん、「外」をちゃんと見ることです。
指標は、床を押したり、立って人と手を合わせて押したりしてみてください。
うまくいっていれば、押した手と逆の足の間で二方向性の動きを感じると思います。
内容は、以上でした。
当日は、板書も資料もなしだったので、お詫びの気持ちとともにご説明しました。
講座の後、今村先生からは「マニアックなメンバーだったんで、超ウケてましたよ(笑)」と言われたので、ひとまず良かったです。
後から知ったことですが、実は、遠くは北海道、長崎(!)から参加された先生もいたそうで。
すばらしい情熱と行動力で、本当に頭が下がりますm(_ _)m
当日私は日帰りだったのですが、「温泉も食事もなし!、ひものだけ買って帰ります」なんて、ふてくされてたら申し訳ないですね。
改めまして、声をかけてくださった今村先生、講師の白浜先生、受講してくださった先生方、本当にありがとうございましたm(_ _)m
皆さんから、熱いやる気をいただきました!
また次回、もしくはどこかで、お目にかかるのを楽しみにしています!
2015年7月以降の講座・ワークショップのご案内もありますので、よろしければ、ぜひご参加くださいm(_ _)m
(締めは先生方の笑顔と、なんとも言えない表情の私)