先日、日本ロルフィング協会が主催する、武術研究家の日野晃先生のワークショップに参加してきました。
テーマは「関係性」です。

 

最初に、みんなで輪になって座ります(当日はまん中に猫はいません)。

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先生は、「関係性についてデモをしよう」と言い、平原さんを立たせて踏ん張らせ、両手で押します。
このくらい安定しているということを確認してから、日野先生は輪の中から一人、椎名さんを立たせて、3歩下がらせます。
すると、先生が同じように押しても、平原さんに先ほどのような安定感はなく、簡単によろめいてしまいます。

 

「関係性を変えることで、逆にもっと強くすることはできるのか?」という青山さんからの質問を受けて、日野先生は、座っている全員に、高橋さんを見るように言います。
今度は、先生が全身で押しても、平原さんはびくともしません。

 

「足並み」が崩れれば、その中にいる人は不安定になるし、逆にみんなの意識が一つに集中すれば、安定する、という説明でした。

 

 

 

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これは、ロルフィングなどの施術をさせていただく場面では、如実に現れると感じます。

施術は、この関係性の一番シンプルな形、二者関係です(見学や付き添いがなければ)。
互いに影響し合うという現象は前提としてありますが、施術をする側と受ける側に分かれ、その意味では明確な違いがあります。

ここで問題になるのが、施術する人間の「(その人の中の)足並み」であり、「意識(を何に向けているか)」だと思います。

 

「せっかく時間とお金とをかけ、信頼して来てくれたから、なんとしてでもこの痛みは取ってあげよう」、もしくは「他のところで治らなかったのか。なら、ここでいっちょ自分の実力を証明してやろう」、このどちらも、私自身の経験ではたいてい「うまく」いきません。

あるいは、「この人はこういう診断を受けているから、きっとここがこうなっているに違いない」という仮説も。

施術の場面ではこれらはエゴであり、不安定にさせるものだと実感しています。

身体には、本当にごまかしがききません。
いくら「善意」でも、エゴを向けられると、外からの刺激に対して閉じ、かえって強ばっていきます。

 

“Leave your ego at the door.”(部屋の外にエゴを置いてお入りください)

だから、日野先生のワークショップに参加してから、自戒を込めて、改めてこの言葉を自分の頭の中に置くことにしました。

施術で人と向き合うとき、自分のエゴは部屋の外に、知識は自分の後ろに。